
1948年に大阪に生まれました。幼少期から宝石や鉱石など美的な要素に親しんで育ち、自然と芸術の世界へと傾倒していきました。その後、約50年にわたり現代美術の分野で活動を続けています。
1970年代初頭には、前衛芸術運動である「具体美術協会」に関わり、現代美術の新しい潮流に積極的に参加しました。1971年には今井祝雄氏とともに自宅の屋上で「Roof Show」を開催し、翌1972年には今井祝雄氏、村岡三郎氏とともに大阪・道頓堀で「This Accidental Co-action as an Incident」と題したストリート・パフォーマンスを行いました。心臓の鼓動音を拡声器で街に響かせるなど、現実と芸術の境界を揺さぶる実験的な表現に挑みました。
1970年代後半からは活動の場をさらに広げ、大阪・信濃橋画廊を中心に数多くの展覧会を開催しました。1980年代にはアメリカやベルギーなど海外にも活動を展開し、1990年と1991年にはニューヨークのPamela Auchincloss Galleryにて個展を開催しています。これまでに国内外でおよそ80回に及ぶ個展やグループ展に参加し、その歩みを重ねてきました。
響存(きょうぞん)とは、人間や自然、技術、AIといった多様な存在が互いに響き合い、新たな価値や秩序を生み出していく在り方を指します。
単なる「共存」を超え、違いを調和や共鳴の源泉として捉えることで、未来をともに創造していこうとする実践的な哲学です。

私たちが生きる現代は「人新世(Anthropocene)」と呼ばれる時代です。人類の活動が地球環境や社会を根本から変えてしまった今、受動的な「共存」だけでは未来を築くことができません。
響存は、そのような時代への応答として生まれました。それはまず「傾聴」から始まり、他者や自然の声に耳を澄ませ、対話と調律を通じて関係性を更新し、やがて新しい価値を「創発」し「創造」していく動的なプロセスです。
響存は感情論ではなく、測定可能な実践の方法論であり、分断や環境危機を超えるための哲学的な羅針盤なのです。

響存派(きょうぞんは)とは、この哲学を芸術の現場で実践し、社会に新たな関係性のプロトタイプを提案する芸術運動です。
倉貫徹の創作において、作品は「完成品」ではなく、石や画布、作者、そして鑑賞者が互いに響き合い、新しい意味を生み出す「共鳴の場」となります。
この運動に参加する人々は、作品を通じて社会の分断を超え、未来へ進むための新しい関係性を探り続けます 。

ケーヴェリタス株式会社は、日本の現代美術家・倉貫徹の作品とその精神を世界に届けることを使命とする企業です。社名の「Veritas」はラテン語で「真理」を意味し、芸術を通じて時代や文化を超えた普遍的な真理と感動を人々と共有することを目指しています。
同社の活動の根幹にあるのが「響存(きょうぞん)」という理念です。これは倉貫徹とスタッフが共に深め、新たに定義づけた言葉であり、他者や自然、技術といった多様な存在の「声」に耳を澄ませ、互いに響き合う関係性を指しています。単なる「共存」を超えて、違いを調和や共鳴の源泉として捉え、新たな価値や秩序を生み出していく姿勢を示しています。
倉貫徹の芸術活動も、この「響存」を体現しています。彼は石という自然素材に向き合い、その形や質感、沈黙の中に宿る歴史や意志を聴き取ろうとします。一方的に人間の意図を押しつけるのではなく、素材との対話から作品を生み出す姿勢は、自然と人間の関係を根源的に問い直すものです。その作品は「石と人との共鳴の記録」として位置づけられます。
ケーヴェリタス株式会社は、この倉貫徹の世界観を「感動創造企業」として広めていくことを使命としています。芸術の力を信じ、「響存」の実践を通じて、多様な存在が互いに響き合いながら輝きを放つ社会の実現を目指しています。